2007/06/07

2. イェンチン図書館

 私が現在おせわになっているHarvard-Yenchin​g Library=イェンチン図書館について、ご紹介します。

 イェンチン図書館はハーバード大学内の東アジア研究専門の図書館です。中国、韓国のセクションとともに、日本のセクションもその中にあります。

 1879年に中国語教育が、1913年に日本学研究がハーバード大学内でスタートし、それを機に中国語・日本語図書の収集・整理が始まりました。 1928年、ハーバード・イェンチン研究所が設立され、研究所内図書館として現在のイェンチン図書館が設けられました。「イェンチン」は漢字で「燕京」と 書きます。これは北京の古名で、当時この研究所は燕京大学(現在の北京大学)にも設けられました。

 設立当時約6000冊ほどであった当図書館の蔵書は、現在約115万冊。日本語図書だけでも30万冊に及びます。これは米国内でも議会図書館、UCバー クレーに次ぐ第3位の蔵書数です。ちなみに、イギリスのオックスフォード大学にある日本語図書は約10万冊、大英図書館約8万冊ですから、それらと比べて もかなりの規模であることがうかがえます。古典籍資料も豊富で、約14000冊の和古書が所蔵されています。

 さらにこのイェンチン図書館は「イェンチン分類」でも有名なところです。これは、設立当時の館長・裘開明が独自に開発した、中国語・日本語資料整理のた めの分類法です。以来、このイェンチン図書館においてだけでなく、アメリカ国内やヨーロッパの多くの東アジア研究図書館で、幅広く採用されてきました。現 在は、アメリカ国内ではLC分類(米国議会図書館)を採用するところが多く、当のイェンチン図書館も約10年前にイェンチン分類からLC分類に変更してい ます。

  なおイェンチン研究所は、ハーバード大学キャンパスに隣接してはいますが、組織的にも経済的にもハーバード大学からは独立しているとのことです。それから 有名なライシャワー日本研究所もすぐ近くにありますが、組織としては別であり、別途資料室が設けられています。このあたりについては、追って詳しく紹介し ていければと思います。

 写真は、イェンチン研究所の外観。

 Harvard-Yenchin​g Library
 http://hcl.harv​ard.edu/librari​es/#hyl

 Harvard-Yenchin​g Institute
 http://www.harv​ard-yenching.or​g/